空の神衣
『特別だなんて言ってないわ。でも津也は誰でもないただ一人の存在。あなたは普通であり、特別なのよ』

 闇珠はくすくす笑いながら答える。

『津也は私にとっては、替わる者のない特別な存在よ。同じように、私も津也にとって特別な存在でありたい』

「よくわからん…」

 津也はそこで、考えるのをやめた。

 闇珠の話が要領を得なかったこともあるが、今はやることがある。

「あいつらにも、倒したことが分かるようにしてやらないとな」

『そうね。錘星弾がいいと思う」

 闇珠もそれ以上言い募りはしない。

「砂を吹き飛ばして、蠍を叩くか。よし、それで行こう」

 威力の高いリボルバーを連射して、一手で仕留める。

 遠距離射撃だが、確実に当てる自信がある。

「まあ、誰かに当たっても事故だな」

 無論、外すつもりなどない。

「蒼馬が仕掛けるな。爆震鎚をにタイミングを合わせて撃つ」

 津也の視線の先で、蒼馬が戦鎚を構えていた。
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