空の神衣
 イーフリートの低く太い声が答える。

『取り込む?』

『左様。黒き牌の意識、消失の予兆』

『消えたら、どうなるんですの?』

 シオンの問いに、イーフリートが戸惑うように答える。

『不明。嘗て同様の局面に遭遇せず』

 イーフリートが知らないと言うものを、シオンが推察できるものでもなく、傍観するしかない。
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