空の神衣
なんのために
視線だけを背後に向けると、礼服に身を包んだ初老の男がいた。
その顔には柔和な笑みが刻まれているが、優しさや温かみは全く伝わってこない。
「ひとつ聞きたい」
津也は男に背を向けたままで問う。
「あんたは、何のために永遠の命が欲しいんだ」
「生への渇望は本能が訴えるもの。理由など必要なかろうに」
男は顔色を微塵も変えずに答える。
「私は選ばれた王だ。死ぬことなど、あってはならぬ」
男が頭上に手をかざすと、その身が青い鎧をまとう。
それは、空を切り取ったような青さだった。
「喜べ。お前は、私が宿るべき器となれるのだからな」
どこから現れたのか、男の手には剣が握られていた。
「その魂を砕き、私の器とする」
勝ち誇った顔で、男は津也に剣を突きつける。
その顔には柔和な笑みが刻まれているが、優しさや温かみは全く伝わってこない。
「ひとつ聞きたい」
津也は男に背を向けたままで問う。
「あんたは、何のために永遠の命が欲しいんだ」
「生への渇望は本能が訴えるもの。理由など必要なかろうに」
男は顔色を微塵も変えずに答える。
「私は選ばれた王だ。死ぬことなど、あってはならぬ」
男が頭上に手をかざすと、その身が青い鎧をまとう。
それは、空を切り取ったような青さだった。
「喜べ。お前は、私が宿るべき器となれるのだからな」
どこから現れたのか、男の手には剣が握られていた。
「その魂を砕き、私の器とする」
勝ち誇った顔で、男は津也に剣を突きつける。