空の神衣
アガートラームは、激しく混乱していた。
これまでに迎えた勝者は、例外なく自分に対して激情を向けてきた。
だが、津也は至って冷静にアガートラームを倒そうとしている。
いかに自分の子孫とはいえ、サバイバーであることに変わりはない。
それなのに、津也の振る舞いはあまりに異質であった。
これは、アガートラームの望む展開ではない。
「貴様、私を誰だと思っているのだ。天の加護を受けたこのアガートラームに、貴様ごときが勝てると思っているのか」
露骨に憎悪を滲ませた表情で睨むアガートラームに、津也は平然と答える。
「勝てるさ」
ガアァン
再び銃声。
「あんたは特別な存在なんかじゃない。後悔と無念を抱えて死んでも死にきれない、ただの人間なんだよ」
パキイィン
言い終えると同時に澄んだ音が響き、アガートラームの左肩が弾けた。
先の攻撃で傷ついていた肩当てが砕けたのだ。
「うおおおぉっ」
ダメージこそないが、アガートラームは津也に主導権を握られている事実に思わず声をあげる。
「ばかな…こんな、ばかなことがあるものかっ」
これまでに迎えた勝者は、例外なく自分に対して激情を向けてきた。
だが、津也は至って冷静にアガートラームを倒そうとしている。
いかに自分の子孫とはいえ、サバイバーであることに変わりはない。
それなのに、津也の振る舞いはあまりに異質であった。
これは、アガートラームの望む展開ではない。
「貴様、私を誰だと思っているのだ。天の加護を受けたこのアガートラームに、貴様ごときが勝てると思っているのか」
露骨に憎悪を滲ませた表情で睨むアガートラームに、津也は平然と答える。
「勝てるさ」
ガアァン
再び銃声。
「あんたは特別な存在なんかじゃない。後悔と無念を抱えて死んでも死にきれない、ただの人間なんだよ」
パキイィン
言い終えると同時に澄んだ音が響き、アガートラームの左肩が弾けた。
先の攻撃で傷ついていた肩当てが砕けたのだ。
「うおおおぉっ」
ダメージこそないが、アガートラームは津也に主導権を握られている事実に思わず声をあげる。
「ばかな…こんな、ばかなことがあるものかっ」