空の神衣
 津也が意識を送った瞬間、カードが眩い光に包まれる。

 一瞬の後、津也の手にあったカードは消えており、両足が重厚な脚甲に包まれていた。

 同時に、両腕も装甲を纏う。

『私は今、君が思い描いた姿になっているんだ。能力もね』

 影縫の声に応えるように津也は軽く右足を振り上げる。

 ヒュウッ

 鋭い音と共に、一陣の風が走る。

(軽い!イメージしたより遥かに軽い!)

 飛躍的に高まった身体能力に津也は感嘆した。

 ふと目をやると、シオンが満足気な面持ちで見ている。
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