さくらんぼ
そのベルの音は、寂し気な私の胸に突き刺さり、衝動的に足を急がせた。

「はああああい!!」
ドレスの裾をがっとつかみ、ヒールで地面をけり走り出した。

花のにおいが香るこの庭園をぬければ、金にふちどられた門が見える。

するとそこには…
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