さくらんぼ
私はきっと、涙をこらえていたんだと思う。

ピカピカに磨かれた窓には、唇を強く噛みしめている自分がいた。

私は、手近にあるぬいぐるみをつかんで、そっと力をぬいた。
すると、自然と涙が頬をつたり、一線が冷たく感じる。

あーあ、泣いちゃった。
泣く事によって、自分は悲しいのだと実感した。
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