君が忘れられない
1/駅伝大会

/練習

君と会ったのは、2年前の駅伝大会でだった。




同じ部活だったとはいえ、顔見知りでもなく、喋ったこともなくて。




だけど、これが''運命''ってやつなのかな?って思ったりもしたんだけどね。




君に会う前まで、ろくな恋をしなかった私。




君と出会えたからこそ、恋の大切さ、切なさがわかったんだよ。




*     *     *




「南!おい、南!」




「うんぁ?」




「うんぁ?じゃない!起きろ!そして、この問題を解け!」




黒板に書かれている、見たことのない数字と記号。




「先生、これ、習ってませんよ?」




「当たり前だ。お前、寝ていただろう」




早く、っといわんばかりに、先生は私を見る。




「わかりません」




「たっとれ」




私が発言して、10秒も経たないうちに返された言葉がそれだった。
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