君が忘れられない
―走って、何分経ったんだろう?




もう、結構走ったと思う。




「南!後3周」




あと3周!?頑張ろう!




そう心で叫んで、龍君を抜く。




ラスト1周になったとき、前には雅貴が居た。




汗をかいている雅貴が、キラキラ光って見える。




(いや、幻覚でしょ?)




と思うくらい。




そう思った瞬間―




「南、終わったぞ」




「あ、はいっ!」




「良く、頑張ったな。前に田原が居るから、一緒に歩いても良いぞ」




先生は、笑いながら言った。




「絶対嫌です!!」




そう言うと先生は、また笑った。
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