極娘彼女と総長彼氏

急に、優しくしないでよ…

｢ごめん｣
私は、そのまま走り出した。
｢おい!美亜!｣
蓮も後ろから追い掛けてるのが分かった。

無我夢中で走った。

ﾊｧーﾊｧー。
後ろを振り返ると蓮はもういなかった。
…でもここどこだろう。
歩いて道路沿いに出てみたけど、わからない。

しょうがない。
誰かに迎えに来て貰うか。
｢あれ!?ケータイない｣
ポケットに入ってると思ってたのに…
あ、もしかしてかばんの中?
かばんも単車のとこ置いてちゃった。

どうしよう…
お金もない。

とりあえず、コンビニの前に座ることにした。
今何時だろ…

制服じゃあとても寒い。
制服だと補導されるかな?
この際してほしいよ。
横からヤンキー達が来る。
ヤバイこっち来た。
ガン見されてるよ…
｢あれ～どうしたの?｣

軽そうな人が私にニヤニヤしながら聞いて来た。
｢なんでもないです…｣
その場を立ち去ろうとしたら手を捕まれた。
｢うわ、ちょー手冷たいじゃん｣
振りほどこうとしても男の人には勝てない。
｢家出したの?｣
黙ってたもう１人の人が聞いて来た。
｢違うんで、手離して下さい。｣
｢神楽離してやれよ｣
軽そうな人は神楽って言うんだ。
｢なんだよ。秀明。
つれねーな｣