極娘彼女と総長彼氏
やっぱ怒ってんのか。
美亜は悪くねーのに…
最低だな。
俺。

「ごめん」
美亜はいきなり走り出した。
「おい!美亜!」
俺も美亜の後を追い掛けた。




ハァーハァー
美亜の後を追ったが見失ってしまった。

携帯にかけても繋がらない。


仕方なく、倉庫に戻ると単車の下に美亜のかばんが置いてあった。

届けるか…


―美亜ん家の前―

インターホン鳴らした方がいいのか?
美亜が出て来ても気まずいだろうな…
でも、このまま逃げたらダメだろ。

いろいろ考えていたら、後ろで声がした。

「誰だ?」
振り向くと、たぶん…いや、絶対藤田組の人がいた。
「すいません。
美亜…さんいますか?」
「今はいねーよ。」
は!?
戻ってきてないのか?
「お前は誰だよ?」
門を開けて、車の鍵を回していた。
「岡崎蓮です。
これ美亜さんのかばんです」

戻ってきてねーってどういうことだよ。「美亜チャンの…そりゃどーも。
今から迎えに行くからきにすんなよ」
その人は車に乗り込もうとした。
「あ、ちょっと待って下さい。
俺に行かせてもらえませんか?」
何に怒ってるのかわかんねー。
「ダメだ。
喧嘩かなんかしてんだろ。
美亜チャンも混乱してるからまた明日話し合え」
車のドアを閉めて、行ってしまった。
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