極娘彼女と総長彼氏
「ったく。何食いたい?」
蓮は笑いながら聞いた。
―ドキン―
笑った顔を見たら心臓が高鳴った。
なんでだろ?
わかんない…
「美亜?」
「へ?」
間抜けな声だしちゃった。
「色気ねぇー女だな」
蓮はまた笑った。
「そんな笑わなくても…。なんでもいいよ」
「じゃあお好み焼きな。行くから用意しとけ。」
「お、創屋行くん?」
用意しながらも、アユチャンの話を聞いていた。
あ、ケータイ光ってる。
不在着信:3件
誰だろ?
ケータイを開いてみると、全部悠兄からだった。
「ちょっと電話してくる!」
急いで外に出て、悠兄にかけ直した。
プルル―プ「もし<遅い>
うるさ…
「何?どうしたの?」
<達也から聞いた。今、雅龍のたまり場いるんだろ>
「そうだけど…」
<関わるなとはいわねーけど、お前また…。それに俺らの関係は?>
「蓮…先輩達にはばれちゃった。それに大丈夫だよ」
<何が大丈夫なんだよ?>
「だって…あッ」
急にケータイがなくなった。
「もしもし。お疲れ様です。はい、蓮です。えっ?あーはい。大丈夫ッス。―で」
何話してるんだろ?
最後聞き取れなかった。
「じゃあ失礼します。」
ピッ!
「早く行くぞ。」
「えッ。あ、待って」蓮についって行って、また車に乗った。
車が止まって降りると、昔っぽい家が建っていた。
蓮達の後に続いて中に入った。
「おばちゃん来たで。」
「いらっしゃい」
「また来たんか。お前らも暇だなぁ」
優しそうな夫婦が出迎えてくれた。
「おっちゃんも俺らこうへんと寂しいんちゃう?」
ニヤニヤしながらアユチャンがおじさんに聞いてた。
「アホか。そちらのお嬢ちゃんは?」
「あ、はじめまして。藤田美亜です。」
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