遠距離恋愛のカタチ
目をキラキラさせながら、彼女は言う。
「で、後半は壮ちゃん連れて、ロンドンに行くの」
「それ、いいなぁ〜。よし、そうしよう」
「うん」
成立したところで、彼女は少しマジメな顔をして口を開いた。
「ねぇ、壮ちゃん。あたしさ、壮ちゃんと離れていても大丈夫なんて言っていたけど……。本当はそれって、嘘だったんだよね」
「………?」
「寂しいって言えば、壮ちゃんの重荷になりそうな気がして」
「重荷なんて……。寂しい時は『大丈夫』なんて強がらないで、はっきり言えばいいだろ?」
.