Happy days
「うぅ〜〜〜………
緊張してきたぁ………」





私はそう呟き、

手に何度も『人』と書いては
飲み込み、できるだけ
緊張をほぐそうとした。






「皐月大丈夫?

顔色悪いよ?」






そう言って冥は私の体を
優しくさする。


冥の優しさに
私は少しだけリラックスできた。






「ありがとう冥…



私うまくできるかなぁ………?」






私のテンションは
とどまることはあっても
上がることは決して
ないような、そんな感じで
徐々に下がっていった。





「皐月なら大丈夫!!!


だってあんなに一生懸命、練習したんだよ?」





「そうかなぁ…?」






「いざってときは聖君が
カバーしてくれるって♪


自信もってやればいいの♪」






私は冥の言葉に
一回だけコクリと頷いた。






『次は…一年生、ミュージカルです…』






その時、体育館内にアナウンスが
響き渡った。



それを合図にし、
私は勢いよく舞台そでから
走り出した。
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