Happy days
私がぼーっと外を眺めていると
俊がしめたとばかりにニヤリと笑った。




「あぁ………


おれはこの雪に埋もれて凍え死ぬんやな………



明日の夕刊の一面ゲットか…」




――………は?





「こんなとき、温かい手を差し延べてくれる子がおったらなぁ………」





俊は雪と私を交互に
ちらちらと見た。


口元は明らかに緩んでいる。





「ああ、家無き子………


同情するなら泊めてくれ………」






――〜〜〜ッ!!!





「あぁもうッ!!!


いいわよ!!わかったわよ!!!

泊めればいいんでしょ!!?
泊めれば!!!」






私がややキレながら言うと
俊はぱあっと明るい笑顔になった




「さすが皐月!!!


話がわかるやっちゃなぁ♪」





――あんたがほぼ無理矢理そうさせたんでしょうが!!!






私は怒りと呆れた視線を
俊に向けた。
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