Happy days
聖はふぅ、とため息を一つつき、
ゆっくりと私の方へ近づいてきた


私はその間に涙をふき、
聖と目を合わせないように
そっぽを向いた。





「………何でここがわかったの?」




私は視線を合わせずに聞いた。




「バーカ、お前の行動パターンは
計算済みなんだよ」



「バカじゃないもん…」



「いーや、バカだ。
遊園地の入場料、ムダになったじゃねぇか」




そこまで言って、聖は私の隣に座った。


ちらっと聖を見ると、やれやれとでも言いたげな表情で遠くを見ていた。


私の視線に気づいたのか、
聖は私を見て、そして………





コツン!




「い、いった………」




私のでこに鈍い痛みがした。


どうやら聖にでこぴんをくらったらしい。




「な、何すんのよっ!?」



「いきなり逃げた罰だ」



「そ、それは………

…あんた達が悪いんでしょ!!!


私のことを物扱いにし………た…………」





気づいたら、私は聖に抱きしめられていた。
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