Happy days
「………なるほどな。


それで俺はこんなところにいるわけだ」




今に至るいきさつを聖に話したところ、聖はすんなり納得してくれた。




「………聖」



「ん、どうした?」



「………ごめんね」




私はあらためて聖に謝った。


こんなことで償いになるわけではないけれど、それでも謝らずにはいられなかった。




「………皐月」




聖はそう言うと左手で手招きしてきた。


私はそーっと近づく。


すると………




コツン!




額におもいっきりデコピンをくらわされた。


利き腕じゃないのに、その威力は涙が出るほど痛かった。




「っ〜〜〜!!

ちょっ…いきなり何すんのよ!!!」



「デコピン」



「いや、たしかにそうだけど…」




私はそうつぶやきながら額をさすった。


なかなか痛みがひかないので、私は聖を恨めしそうに睨んだ。
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