Happy days
聖がそう言い終わってから、数秒………



しばらく目をつぶっていた聖のお父さんは、ゆっくりと目をあけると、問いかけるように言った。




「………それがお前の答えか?」




その言葉に、聖は落ち着いた様子で、ゆっくりと答えた。




「違う………

これが俺の誓い。
皐月を守るってゆう誓いだ」




また心臓がバクンと跳ねた。



この心臓の音は、もしかして聖に伝わってしまっているのだろうか。




だとしたら………少し恥ずかしい。





「……………」




聖のお父さんは黙り込み、短くため息をつくと、背を向けた。




「妙なところで、真弓に似たか…




………まあ、いい。

とりあえず、お前がどれだけその誓いとやらを守れるか、見といてやる」


「母さん似ね………

そりゃありがたいな」




最後まで悪態をつく聖。



しかし、その表情は楽しげだった。
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