Happy days

私は潤んだ瞳で聖を
見つめた。


聖は月明かりで
ぼんやりとしか見えなかったが、
驚いているのは分かった。




｢お前…何でここにっ……！！！｣


ガバッ！！！





私は恐怖から解放され、
安心し、思わず聖に抱き着いた。





｢か…み……や？｣





｢ｸﾞｽｯ………恐かった………
ほんとに恐かった………ｸﾞｽｯ…｣





私は聖の胸に顔をうずめながら
思いっきり泣いた。

今までの恐怖を全て抜き去るように………




スッ………






｢…え？｣






聖は泣いている私を
優しく、抱きしめ返してくれた。








｢大丈夫………
おれがついてるから………｣






｢ひ…じ……り………？｣







私は涙目で聖を見た。
かすんで、
よく見えなかったけど………





たしかに、聖は優しい表情で
私を見ていた。







｢大丈夫………

大丈夫だから………｣








聖は私が泣き止むまで
ずっと………
『大丈夫』…と、言い続けた……