Happy days

しばらくして………

私は聖から離れた。




｢いきなり何すんのよ………？｣



｢キス｣




――いや………
たしかにそうですけど………





｢何でそんなことしたのか
聞いてんの！！！｣




私が少し強めの口調で聞くと、
聖はさらっと言った。




｢……まあ、お礼ってことで？｣




｢なっ！！？｣





私の中で怒りのボルテージが
一気に上がっていった。




｢いいだろ？
別に嫌がってなかったし｣





――う…。
たしかに抵抗しなかったけど……




でも………







何でそんな軽いのよ………

何でそんな簡単に………







私の頭の中で何かが切れ、
涙がこぼれた。




｢バカ聖ｯ！！！！

何よお礼って………？

何が別にいいだろ？………よ……

私の気持ちも考えないで………





あんたなんか………

あんたなんか………





最低ｯ！！！！！｣






私はそう吐き捨てて部屋を飛び出し、そのまま自分の部屋へと走りだした。