Kiss
第1章 出会い

舞Side




―AM 08:15

「絶対遅刻っ!完全遅刻っっ!!」
「朝からうるさい子ねぇ…お母さんはちゃんと起こしたのよ!?」
ちゃんと起こしてくれないからこんなにうるさいんじゃないの!?
「じゃあなんであたし起きてないの?」
そう聞くとお母さんは呆れたように、「あんたが起きないからでしょ?」って。

今日は高校の始業式。
私は1年生を終え、晴れて2年生へ進学した。
「遅れたらお母さんのせいだからね!?」
「なんでそうなっちゃうのよ!!」
私の高校共学だが、校則が厳しく、遅刻なんかしたら1時間位説教という、なんとも迷惑な学校。

「あ、ちょっと舞!なっちゃんにはちゃんと言ったの!?」
あ、遅れました。
私は長谷川舞、現役女子高生です★
なっちゃんと言うのは、田鍋奈穂。ためで幼なじみ。
「あ、やば!してないやっ!」
チャラララ~♪


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