ちびねこ物語
テーブルやソファで眠りこけるママのた

めに、茶パツは毎日、コンビニでおにぎ

りを買ってきた。

三人分の茶パツの涙に、三人分のおにぎ

りの山。たまには食べているのだろうか。



二日、三日と、

増えていく、たくさんのおにぎりを見て、

ママは茶パツの遠足を思い出していた。




あの子が他の子のお弁当を見て、お弁当

箱じゃなくって、おにぎりにしてって、

泣きながら帰ってきたことがあったっけ

・・・・。

その夜、おにぎりを作ったら、うれしそ

うだったなぁ、あの子。

まだ、小さかった頃には、家族で出かけ

たこともあったっけ・・・・



ママは夢の続きをみるように、ぼうっと

懐かしく思い返す。


そして、壁にかかったカレンダーを見つ

ける。

去年から、かけっ放しで、埃をかぶった

カレンダー。


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