帰り道・迷い道
亮ちゃんは営業の仕事をしている。
外資系の薬品会社の営業で、毎日お医者さまの所に行って、薬をおいてもらう交渉をしているらしい。毎日勉強らしい。
あたしには到底無理。
大学でもテストの度泣きながら勉強してたのに、
仕事してまで勉強なんて。
大学を出て全く違う方向にいった事で分かるだろうが、
とにかく理系から離れたかった。
あの化学反応式や白衣から
一刻も早く抜け出したかった。
でも亮ちゃんと出会ったから、大学生活は輝いてたよ。
大学卒業して1年がたって、亮ちゃんの仕事の研修が終わると同時に
あたし達は一緒に住み始めた。
亮ちゃんが来いって言ってくれたからだし、
最近は具体的に結婚の話をしてるから、
多分あたしは亮ちゃんと一緒になって
亮ちゃんの子供を産んで
幸せな家庭を作っていくんだろうな。
仕事中でも結婚の事を考えたら周りがピンク色になる。
なんて幸せなんだろうか。
でも
たまによぎる
この漠然とした不安はなんだろう。
もし亮ちゃんがあたしの前からいなくなった時の不安だろうか。
大好きな人がいなくなった時の辛さとか
そういうものが、なぜかあたしは分かる気がする。
今までそんな辛さ、経験した事無いはずなのに
なんでだろう。
あの泡みたいに消えていった夢と一緒で
なにか、
私の中のなにかが、
それを知ってる気がする。
でもそれが何かを考えた時、
いつも胸が圧迫されたみたいに苦しくなる。
だから
考えるのをやめる。
いつもこの
繰り返し。
外資系の薬品会社の営業で、毎日お医者さまの所に行って、薬をおいてもらう交渉をしているらしい。毎日勉強らしい。
あたしには到底無理。
大学でもテストの度泣きながら勉強してたのに、
仕事してまで勉強なんて。
大学を出て全く違う方向にいった事で分かるだろうが、
とにかく理系から離れたかった。
あの化学反応式や白衣から
一刻も早く抜け出したかった。
でも亮ちゃんと出会ったから、大学生活は輝いてたよ。
大学卒業して1年がたって、亮ちゃんの仕事の研修が終わると同時に
あたし達は一緒に住み始めた。
亮ちゃんが来いって言ってくれたからだし、
最近は具体的に結婚の話をしてるから、
多分あたしは亮ちゃんと一緒になって
亮ちゃんの子供を産んで
幸せな家庭を作っていくんだろうな。
仕事中でも結婚の事を考えたら周りがピンク色になる。
なんて幸せなんだろうか。
でも
たまによぎる
この漠然とした不安はなんだろう。
もし亮ちゃんがあたしの前からいなくなった時の不安だろうか。
大好きな人がいなくなった時の辛さとか
そういうものが、なぜかあたしは分かる気がする。
今までそんな辛さ、経験した事無いはずなのに
なんでだろう。
あの泡みたいに消えていった夢と一緒で
なにか、
私の中のなにかが、
それを知ってる気がする。
でもそれが何かを考えた時、
いつも胸が圧迫されたみたいに苦しくなる。
だから
考えるのをやめる。
いつもこの
繰り返し。