風船

怪訝そうな顔で振り向く彼。

何もそんな顔しなくても…

「これ探してるんじゃないの?」

消しゴムを差し出す。

彼は黙って受け取ると前を向いた。

礼ぐらいしろっ

ちょっとむっとしながら彼の背中を見つめた。
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