先生、ずっと愛してる。
そんな所のレストランに着て行くような服なんて、持ってるわけもなく…




で、今に至る。




少し高いけど…ここは仕方ない。




変な服は着て行けない。




「これにしようかな」




目に止まったのは、マネキンが着てた大人っぽいワンピース。




似合うかなぁ…




試着してみると、サイズはピッタリ。




でも…私には大人っぽすぎる気がする。




カーテンを開けると、梨華が私を見て呆然としてる。




「やっぱ似合わないよね?」




「………かわいい。やばいぐらいかわいいって!!」




嘘…マジ??




結局、試着したワンピースを買う事にした。




店員さんも『こんなに似合う人を初めて見ました』って言ってた。




まぁ、誰にでも言ってる営業的な言葉だろうけど…




うれしかったんだ。




こんなに高い買い物をしたのは初めてだったけど、先生のためだと思ったら何だかうれしかった。




「瀬名っちもなかなかやるね。3時間のために、寝る間も惜しんで福岡から来る人なんて、絶対にいないよ。相当、彩音に惚れてるね」




顔がニヤける。




自分の彼氏の事を誉められて、うれしくないはずない。




夜が待ち遠しい。




梨華と別れた後、急いで帰って、買ったワンピースに着替えて化粧直しもした。




鏡の前で、何度もチェックして、待ち合わせ場所に向かった。
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