先生、ずっと愛してる。
「中田先生!?」




「えっ…?彩音ちゃん!!そんなオシャレしてるから誰だか分かんなかったよ」




何やってんだか…このエロ教師!!




本当に教師かよ!!って感じ…




「どこ行くの?瀬名とデート?」




「家に帰るんです!」




「じゃあ家まで送るよ」




この人に送ってもらったら何されるか…




「いえ。結構です」




そう言ったのに、半ば無理矢理、乗せられてしまった。




「教師なのに、ナンパなんかしてていいんですか?」




「学校出たら、教師じゃないからね」




この人の、この考え方が嫌だ。




外で問題起こしたら、クビになる事ぐらい分かってるだろうに。




特に何をされるわけでもなく…無事に家に着いた。




「マジで、ここに1人で住んでんの!?」




初めて、うちに来た人は必ず言うセリフ。




「はい。じゃあ、ありがとうございました」




無理矢理、乗せられたんだから、お礼なんて言わなくてもいいと思ったけど…




一応ね…一応。




車を降りようとしたら、中田先生に腕を掴まれた。




「本当に…俺のものにはなれない?」




あんまり真剣な目で言うから…




私も真剣に言ってしまった。




「なれません、絶対」




「そっか…」




そう言った中田先生の目が、何だか悲しい目をしていた。




初めて見た。




中田先生でも、あんな顔するんだね。
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