先生、ずっと愛してる。

「あいつ、一発殴っといたから」




「えっ…？知ってたの？」




「田上に聞いたんだよ。朝、彩音が中田に捕まったってな。どうせ、また何かやったんだろうと思って問い詰めたら、ネックレス投げたとか言うし…」




もう…きっと見つからないと思う。




一生、大事にしようと思ってたのに…




「俺があいつを殴ったのは、ネックレスを投げたからってだけじゃないんだ。彩音を止めなかった事が１番許せないんだよ。この真冬に池に入るなんて自殺行為だぞ。それを黙って見過ごしたあいつが許せなかったんだ」




今頃になって涙が出てきた。




「結局、見つからなかった…先生、ゴメンね…本当にゴメンね…」




「彩音が謝る事ないよ。それよりネックレスの代わりはいくらでもあるけど、彩音の代わりはいないんだ。頼むから、もうあんな事はするな」




「うん…」




ネックレスは失くしてしまったけど…




先生との愛は失くしたりはしないと思う。




２人が投げ出さないと失くせないから。




「先生…クビになったりしない？」




「大丈夫だよ。心配すんな」




すっごい余裕なのは何故？




中田先生をうまく丸め込んだとか？




「ありがとな。ネックレス、そんなに大事に思ってくれて」




先生の顔が、だんだん近づいてきて、私の唇と重なる。