先生、ずっと愛してる。

気がつけば、家の前に着いていた。




「彩音…」




呼ばれた時は、もう既に先生の腕の中にいた。




「もう絶対、悲しませたりしない。幸せにするから、もうあいつの事は忘れろ」




「先生…」




優しい触れるだけのキスから、激しいキスへと変わる。




「俺、もう彩音なしじゃ生きていけない」




「私だって…」




「ずっと一緒にいような」




お互いの小指同士で交わした約束。




その時、車内に流れたラブソングは、いつか先生が送ってくれた歌。




まるで映画のワンシーンのよう。




「明日、すっげぇ楽しみにしてるから」




「私も楽しみにしてる」




帰らなきゃって、頭では分かっていても心と体が言う事を聞かない。




きっと、お互い様。




先生も、なかなか手を離さない。




「帰したくないんだけど…」




「私も帰りたくない…」




どうせ明日は一緒にいるんだから、どちらかの家に泊まってもいいんだけど…




なぜか、お互いにそうは言わない。




結局、２０分ぐらい車の中で、ウダウダしていた。




「明日、朝１０時に迎えに来るから」




「うん。待ってる」




「おやすみ」




「おやすみ、先生」




おやすみのキスをして、先生は帰って行った。




さてと…私には、やらなきゃいけない事がある。




たとえ、徹夜になろうとも…。