先生、ずっと愛してる。
さすがに有名だけあって、すごい行列ができていた。




「すごいね…」




思ったほど待たずに、すぐ乗れた。




いやぁ、テレビ取材もあるぐらいの人気なのが分かる!!




超楽しかったぁ♪♪




先生はというと…




「はぁ~…マジ、もう無理…」




だって。




乗ってる時も、私の手を折れそうなぐらい握り締めてたし。




もう少しでライトアップの時間。




それまで、ベンチでコーヒーを飲みながら過ごす。




コーヒーの味も先生に教えてもらった。




「あのさぁ俺、正月に実家に行くんだけど…彩音も一緒に来ないか?」




えっ…?




いくら何でも、まだ早いんじゃあ…




だって、まだ教師と生徒だよ?




「大丈夫なの?」




「文句は言わせないから。オヤジは薄々、気づいてるっぽいし…」




「先生に彼女ができたって?」




「いや、そういう意味じゃなくて…」




この時は、先生の言ってる事が分からなかった。




後々、知る事になろうとは…。




ライトアップの時間が近づく。




「ラスト行こうか」




ラストは、もちろん観覧車。




先生は、千円札の束を出して、観覧車担当のおじさんに全部渡した。




「これで閉園までお願いします。邪魔しないで下さいね」




おじさんは苦笑い。




私のバックの中で待ってる先生へのプレゼント。




やっと出番だよ!!
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