先生、ずっと愛してる。
「そんなの誰が決めたんだ?なぁ、母さん?」




「さぁ?それより私達は、あなた達を引き裂きに来たわけじゃないのよ」




えっ…!!??




一気に体の力が抜ける…




「じゃあ…何しに来たんだよ!?」




「お前達の愛が本物かどうか確かめに来たんだ。もし関係がバレてしまった時、それを乗り越えられるかどうか…。まっ、心配ないようだな」




マジ…ですか?




じゃあ…さっきのは全部、演技だったって事?




「驚かせちゃってゴメンなさいね」




「マジ…ふざけんなよ…」




先生が…明らかに、さっきより機嫌が悪くなってます…。




「そう怒るな。もしかしたら智希のお嫁さんになるかもしれない人の本心も知りたかったしな」




「かもじゃない。なるんだよ」




先生が、ぶっきらぼうにそう言うと、私の左手を持って見せた。




「あら…まぁ。こぉんなかわいい子がお嫁さんだなんて自慢だわぁ」




いやぁ…お世辞でも照れる///




「よろしくお願いします」




「こちらこそ」




私は、ふと疑問に思ってる事を聞いてみた。




「あの…いつから気づいてたんですか?」




「あぁ…付き合ってる事は少し前に知ったが、智希が彩音さんを特別に思ってる事は、だいぶ前から気づいてた」




先生のあの驚きぶりは何で知ってんの?って感じだよね…




「彩音さんの事になると、智希はいつもムキになってたからな」




それって…。先生は分かりやすいって事なのかな?




それにしても…校長先生に彩音さんって言われると、何だかくすぐったいな。
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