先生、ずっと愛してる。
★先生目線★
また彩音と1年、室長の仕事が一緒にできると思うとうれしくなる。




彩音も今年こそは遊びたかっただろうに…よく断らなかったな。




まぁ、俺としてはもめずに決まってよかったけど…




嫌々じゃないだろうか…




それにしても…中田の異動は意外だったな。




親父は、中田と彩音の事は知らないはずだし…




知ってたとしても、彩音のために、そこまでするとは考えられない。




偶然だろうか?




「瀬名」




考え込みすぎて、近づいて来た事も分からなかった。




「何だよ、中田」




明らかに、俺の顔は機嫌が悪い。




周りにも分かるぐらいに…




「ちょっと話しがあるんだけどいいか?」




周りの先生方の視線が気になったため、場所を変える事にした。




「何だよ、話しって」




「あのさ…彩音ちゃんと…上原と2人で話させてくれないか?」




「はぁ!?無理に決まってんだろ!!」




俺の大事な彩音に、あんな事しておいて何言ってんだか…




「最後に、どうしても話したいんだよ。頼む!!」




あの中田が…最低最悪だと思ってた、あの中田が…




俺に頭を下げている。




嘘には見えない…よな?




「分かったよ。ただし、2人っきりはダメだ。俺が一緒にいていいなら話しをさせてやってもいい」




「分かった。ありがとう」




ありがとう?中田から『ありがとう』が聞けるとは…




彩音に、ちょっかい出してた中田と、今の中田と…どっちが本当の中田だ?




まぁ俺は、どっちにしろ信用はしてないが。
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