先生、ずっと愛してる。
「先生が一緒にいるなら…いいよ」




「ゴメンな。じゃあ放課後、ここでな」




「分かった。それにしても話しって何だろう…」




「さぁ…?」




確かに…何だろう?まさか…告白って事はないよな?




告白された所で、どうにもならないのは分かってるだろうから…それはないか。




「大丈夫だよ。俺がついてるから」




「うん…」




もう何もさせない。




職員室に戻ると、離任される先生方が挨拶をする所だった。




「瀬名先生、どこにいらしたんですか?もう少しで校内放送する所でしたよ」




「すみません…」




親父=校長からのきついお言葉。




まぁ、先生方は知ってるからか、何も言われないけど。




「まず中田先生からお願いします」




いつにも増して、真剣な顔。いつも、こんな顔してろよな。




「僕のお願いで、地元の高校に行かせてもらう事になりました。今までお世話になりました。向こうに行っても頑張ります」




機械的に拍手をしていた。




それにしても驚いた。中田から依願してたとは…




体育館での離任式でも、中田は立派な挨拶をした。




教師だったんだな…と感じた瞬間だった。




それにしても…中田でも生徒から好かれてたんだな。




泣いてるヤツがたくさんいた。




俺が異動になっても泣いてくれるヤツはいるのかな?




少なくとも彩音は泣いてくれるはずだよな。
< 241 / 258 >

この作品をシェア

pagetop