先生、ずっと愛してる。
「先生の声聞いたら安心しました。今からお風呂に入って寝ますね」




「もしかして…今帰ってきたのか!?」




今って…まだ21時半だけど…?




先生…怒ってるの!?



「お前、制服だって分かってたろ?男に何かされたり、警察に補導されたりしたらどうするつもりだったんだよ!!」




初めて…『先生』に怒られた。




小学生の時も中学の時も、今の今まで1回も怒られた記憶がない。



いい生徒だったんじゃない。先生はみんな生徒に関心がなかっただけ。




だから褒められた記憶すらない。




「……」




驚いて何も言えなかった。




「ゴメン…。あんま心配かけんな。何かあったらすぐ電話する事」



「はい…。ゴメンなさい。彼女と一緒にいても…電話出てくれるんですか?」




私…何聞いてんだろう…。




先生が出す答えなんて初めから分かってるじゃん…。




「何処にいても何をしててもちゃんと出るよ。何かあったらすぐ助けに行く。俺の大事な生徒だからな」




この時ばかりは生徒って言われてもうれしかった。




彼女よりも生徒が大事って言われたみたいで…。




でも…やっぱりせつないね…。




生徒以上にはどう頑張ってもなれないね…。
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