先生、ずっと愛してる。
思わず、両手で顔を覆った。




「何?どうかした?」




こんなひどい顔、よりにもよって先生に見られるなんて…




最悪だよ…




「目腫れてるし、スッピンだし…こんな顔見られたくなかったです」




「手…どけてみて」




えい!!!




笑われようが何と思われようがもういいや。




どうせ今更だし…




「どんな上原もかわいいよ」




どうして…?




どうしてそんなに優しくするの?




きっと先生は気づいてたよね?




私の顔が赤かった事…




気づいてるのに、気づかないフリしてるのは…




やっぱり困るからだよね…?




先生の事、困らせないから…




このまま好きでいてもいいですか?




それから、たわいもない会話をしながら2人でお弁当を食べた。




ただのコンビニのお弁当だったけど、先生と食べるとものすごくおいしく感じる。




「田上がすごく心配してたから電話ぐらいしてやれよ」




そう言って先生は帰って行った。




携帯を充電器に繋いで、電源を入れると、不在着信のお知らせとメールが驚くぐらいにたくさんあった。




みんな…本当に心配してくれてたんだ…




2年になって、初めてできた友達まで…




それなのに私は…




いつも1人だと思ってた。




でも…もう1人じゃないね。




みんながいる。
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