先生、ずっと愛してる。
「でも、あいつ…根はいいやつなんだよ。だからって許せるわけじゃないけど、教師としては少しぐらい、かばってやりたい」




先生、分かるよ。




先生のその気持ち…




学校中の先生が退学だって言っても、先生はきっと1人、卒業させて下さいってお願いすると思う。




もし私が、水谷先輩には、もう会いたくないって言ったら…先生はどうする?




きっと、すごく悩むだろうね。




でも私は、先生が出した答えなら…ちゃんと受け止めるよ。




「ところで、2人はいつから付き合ってんの?」




「昨日から」




「昨日の今日で、もう寝たの?」




ちょっと梨華ってば、はっきり聞きすぎだから!!




「寝た意味が違うから。何もしてないし」




「彩音、本当?」




「本当だよ」




「でもよかったね、瀬名っち。やっと彩音が手に入って」




えっ…?やっとって…どういう意味!?




「気づいてないとでも思った?瀬名っち、彩音が1年の時から好きだったでしょ??」




えぇぇーーーー!!!!




「おまっ…何でそれを?」




「だって廊下ですれ違う時に挨拶してたけど、瀬名っちは彩音しか見てなかったもん」




全然、覚えてない。




だって1年の時、先生の存在なんて知らなかったから。
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