おじいさんと泥棒
「ところで君は何歳かね?」
おじいさんは僕の向かい側のソファーに座り尋ねた。
「…えっ‥21ですけど。」
僕の答えにおじいさんは何故か驚いた顔をした。
「いやはや、私はてっきり十代かと思いました。」
「十代ですか?」
僕は苦笑しながら答えた。
確かによく童顔だとは言われたが。
「おじいさんはおいくつで?」
「私?私はーかれこれ79かな。」
「79ですか!?」
これは意外だった。
おじいさんは確かに白髪だが、背は曲がっていないし言うこともしっかりとしているのに。