あたしの神様
ああ、あたしはお父さんとお母さんが居なくなったとき、どうして立ち直れたんだっけ?
いったいどうやって、立ち直れたんだろう。
徳井の手紙には、形式ばった謝罪文が連なっているだけだった。
『ねぇ、明。お父さんとお母さんは居ないけど、明はあたしとずっと一緒だからね。あたしたちは2人で1人なんだから』
郁の優しい声。甘い笑顔。あたしは郁がいたから生きてこられた。
郁は、あたしの神様だった。
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