3の奇跡


その日も私は吐気を覚えながら学校へ向かった。

再婚と同時に変わった学校。
期待に胸を弾ませて行った転入初日。

でも…


正直、何故かは分からない。

一ヶ月を過ぎる頃には私はいじめにあっていて。

『臭い』
『キモい』
『牛乳瓶底眼鏡』


罵られ。
馬鹿にされ。

学校は憂鬱は場所へとなって行った。



それと時を同じくして、父親との仲も悪くなって行った。

…いや。
一方的に大嫌いになっていった。

そいつは今でも親離れが出来てなくて、親も子離れが出来てなくて。

自分が反抗期が無かったからと言って私が反抗期になったとき、「俺はそんなこと口が裂けても言えんかった!いや?そのまえにおもわんかったねっ!」と私の髪を持って振り回して。
蹴って殴って。

痛くて痛くて痛くて。

それから私は男の大声が聞こえると、怖くて怖くて仕方が無くなって行った。

父親の全てが気に入らなくて。

嫌で嫌で嫌で嫌で嫌で。


何度も死にたいと思った。

でも、痛い思いをしながら死ぬ事は怖くて怖くて。
只の弱虫でしか無かった。

実際台所の包丁を手首に当てて切ろうとした事も何度もあった。
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