*星空に祈りを*
早紀は昔の思い出を振り返ってた。

(あの頃は楽しかったな優しい翔太が隣にいてくれて…どうして変わっちゃったの…?)


翔太の背中を見つめながら思った。

翔太は無言で早紀をある場所に連れ出した。


目的地に着いたのか…翔太はピタリと足を止めた


早紀は辺りを見回した。

「…!!…ここは…もしかして…?」

「…そうだ…俺と早紀の思い出の場所……」

そう昔付き合っていた当時よく翔太ときていた場所だった。
夕日が綺麗に見えて街を見渡せるぐらいの高台…


「…どうして私をここに…?」

その問いかけに翔太が早紀の方を振り向いた。

そして言う…。

「…早紀。もう一度…俺とやり直してくれないか?」


「……え……?」

早紀は一瞬止まった。
翔太の口からは衝撃の言葉だったから。


「…うっ、うそでしょっ!?」

「嘘じゃねぇ!真面目に言ってんだ。」

翔太は真っ直ぐな眼差しで早紀を見つめた。
そんな翔太の瞳から早紀は視線を逸らした。

動揺した気持ちが抑えられない。
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