*星空に祈りを*
場所を移動して翔太と向かった先は……

翔太との思い出の場所…
この間の場所。
夕日が綺麗に見える高台だった。


さっきから無言だった翔太が高台に着いたとたんぴたりと足を止め口を開いた…

「早紀…どうしたんだ」


静かに聞く翔太に早紀は


「ちゃんと…もう一度翔太と話しをしたくて…」

早紀の瞳は真っ直ぐに翔太を見据えて…

そんな早紀の眼差しに翔太も真剣な瞳で応えた。


―深呼吸して―

「翔太…一体今まで何があったの…?
私…何も知らなかった…翔太の事、」

「………」

「話したくないのかもしれないけど…私知りたくて…翔太の両親が離婚してたなんて私知らなかったから……」


静かな風が流れた…

しばらくの後…

「そうだよ。早紀…俺達家族みんなバラバラになっちまったんだよ…」

「…ねぇ翔太それってもしかして中学の時から揉めてたの…?」


「……そうだ…。」
翔太の顔が一瞬曇って…
つらそうに言った。

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