*星空に祈りを*
いつまでそうしていただろうか。

抱きしめられた腕の温もりに早紀は涙を拭いながら翔太から一歩下がった


溢れる雫を精一杯振り払い翔太を見つめた。


「ごめんっ翔太…それはできないの…」


「………」


「昔にはもう戻れない…すごく翔太の事好きだった。」


「どうしてもか…?」

早紀の揺るがない瞳を見つめ返し言った。


「…うん。すごく好きだった…でも駄目なの…」


「…あいつか…?この前のあの男が好きなのか…?」


早紀は一瞬きょとんとした


「…えっ!?ちっ違うよっレンはそんなんじゃないよ!」


「そうか…」


少し顔を赤らめ言う早紀に翔太は思わず苦笑した

早紀がレンに恋心を抱き始めてることに気づいたから…

本人はまだ気づいてないみたいだけど。

早紀の態度を見ていれば分かる…。

赤く染まる頬にうつむきながら否定する早紀。
言葉どうこう態度でわかる。
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