カラフル・バニー
思い切り挙動不審なあたしの態度に対し、首を傾げるさっちゃんとイチ。


「なーにをもったいぶってんだか…」


さっちゃんが大きな爆弾を落とすかのように呟く。


「もったいぶる?」


渚が不思議そうに目を寄せた。あたしはそれに続くようさっちゃんを睨む。

そして更に慌てた口調で言った。


「だー!!違うよ。違うから!さっちゃんも何言っちゃってんの!?」

「本当のこと言っただけだろ。な?つるっぱげ」

「ああ」


意地悪な2人は、にやにやしながらこちらを見下ろす。汗だくになりながらもあたしは必死に嘘を突き通した。


「本当になんっでもないから!渚は気にしないでよっ。ははっ…ね?」

「なんか嘘くせー…」

「違うって!嘘なんかホラ、どこにもないから」
< 133 / 150 >

この作品をシェア

pagetop