カラフル・バニー
あたしがそう言うと、まだ少し怪しそうにしながらも、渚はその場から立ち去った。

日差しが程良い今日は、絶好の屋上日和。


「早く授業終わらないかなぁ」


そう思うといてもたってもいられなくなった。

授業の大半の内容を忘れつつも放課後になる。待ちに待ったこの時間。あたしは早く外の光を受けたかった。


「さっちゃんあたし屋上行って来る!」

「おう」


鞄を持ち上げそくざに足を進ます。聞きなれた階段の音がステップとなり、弾みながらドアへと向かった。


「ふぇーい!きっもちいー!!」


その言葉が合図とでもなるかのように、あたしは勢い良く寝転がる。そのまま静かに目を閉じた。


「…きろ…っ起きろ」

「んぁ?」

「何、こんな所で寝てんだよ」
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