カラフル・バニー
くるっとカールした渚の長い睫毛が風に
揺れている。


開いた青い瞳に引き寄せられ…
ん?開いた…?

「何、見てんだよ。変態女」


いきなり渚がぐっと顔を近づけた。

「うっぎゃあ」


耳に手を当てる渚。


「色気ねー声…」

「大きなお世話だよ!この無神経!」

「あ?だったら学校にまで付いて来るお前の神経はどうなるんだよ」


付いて来たって…

どうやらあたしはものすごい勘違いを
されてるようだ。


「あのさ、付いて来てるんじゃなくてあたしは
もともとこの学校の生徒なの。もしかして
アンタずーっと今まで知らずにあたしと喋ってたわけ?」

「そう言うお前こそ西川が俺の名前言うまで
俺のこと、知らなかったんじゃねーのかよ」


「う…」



< 14 / 150 >

この作品をシェア

pagetop