カラフル・バニー
「じゃあ、さっきの勢いどうしたんだよ。これから仲良くなるんじゃねーのかよ」


そうだ。自分の言ったことを忘れていた。


「イチ。やっぱアンタ、尊敬するわ…」

「は?なんだよ。いきなり…」

「ねえ、渚の家、あたしも行っていい?さっちゃんも連れてさぁ」

「お前と…早智子も?まあいいけど」


イチが許可するなら渚も納得するだろう。
…そういえば渚とさっちゃんは初対面か。渚が上手く受け入れてくれるかどうか。


「学校帰ったら、まっすぐイチの家二人で行くね。あたし、渚の家知らないし」

「おう」


気づけば校舎に淡い夕日がかかっていた。もうこんな時間だったなんて気づかなかった。


「さて、帰りますか」


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