カラフル・バニー
着いた場所は、可愛らしくオレンジでまとめられている、あたし好みのお店だった。


「わぁすごいね。可愛い物沢山ある!」

「気に入ったか?」

「うん」


色とりどりの雑貨が並ぶ中で、あるものが目に入った。


「これ…」

「カラフル・バニーだとさ」


あたしが指で指し示したのは、紛れもなくあのカフェにあるグラスに描かれた、うさぎ。
水色、ピンク、黄色、赤、黄緑、オレンジ、薄紫、黒、白の順に並んである。


「…この眼帯してる黒うさぎ、渚に似てる…」

「じゃあ、このオレンジはお前だな」


そう言ってくれた、さっちゃんの言葉が嬉しくて、黒とオレンジの両方とものうさぎを手に取っていた。


「あたし、これ買ってくる!」


そう言い終える頃には、もうレジにいて、その様子をさっちゃんは笑顔で眺めていた。



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