カラフル・バニー
「余計な出費だ。何も買わないつもりでいたのに」

「いいじゃん。結構可愛いっしょ?それ」

「まあな」


さっちゃんの持つ、水色のうさぎの耳にはイヤホン。イチにと買った黄緑のうさぎは、腰にベルトをしている。

それぞれの個性がにじみ出たような、このカラフル・バニーはまるであたし達みたいだった。


「それ明後日渡そうね」

「お前がつるっぱげに渡せ」

「だめだから!それはさっちゃんがイチに渡すの!」

「どうでもいい。そんなの」

「シャー!ダメ!ブー」


あたしとさっちゃんの、買い物は終わった。月曜日からまた学校。いつもなら憂鬱でたまらない。だけど今日は違った。
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