カラフル・バニー
「すごい人だね…」

「…別に…」

「その人は渚のこと、どう思ってるか知ってんの?」

「知らねーよ。あんな能天気馬鹿」


渚は、不機嫌振ってるつもりらしいが、あたしには分かる。密かに嬉しいんだなということが。


「…!そうだ、あたしその人との仲、取り持ってあげようか!?」

「はあぁ!?」

「遠慮すんなって!」

「遠慮も何もねぇよ!!」


あたしは買ってきた黒うさぎを、取り出した。


「これ!上手くいくように。お守り」

「は…笑える、このうさぎ。お前そっくり」

「違うよ。あたしはこっち」


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