カラフル・バニー
「ありえない。あの女…」

「…あれ、浬子?」


名前を呼ばれて振り返ってみれば、そこにはあたしが1年生の頃に仲良くしていた、藤山栄がいた。


「栄!」

「さっき上野さん出ていったみたいだけど、仲良いの?」

「全然」

「あぁ良かった。あの子いい噂聞かないし」


やっぱり。と改めて思うあたしの思考回路。


「浬子は上野さんに連れられてここに来たの?」

「まあね」

「もしかして呼び出しくらったりした?」

「はい!?」


栄がとんでもないことを言い出した。


「あ…違った?」

「あはは、違うよ。ちょっと渚のことで」

「渚って黒沢渚?」

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