カラフル・バニー

出会いは唐突に

その日の夜、あたしはさっちゃんいわく
ミーハー女の園丘美琴に電話をかけた。


「…あ、もしもし美琴?山下です。山下浬子。
ごめんね、突然。今日はちょっと用があって…今、時間ある?」

「いいよぉ。珍しいよね。浬子ちゃんから
電話なんて。んで用って何?」


「ん、あのさ美琴さ、黒沢渚って知ってる?」

「うん。知ってる。かっこいいよね。…あ
ちょっと待って」

美琴側からするガサガサという物音。一体
何をしているのだろう。


「えーとあった。あった。美琴メモ。
『黒沢渚。暴力沙汰を1度起こしている。女に
全然関心がなく、人間全般を嫌う。学校には3ヶ月に1~2回顔を出す程度』だってさ」

「へぇさすがミーハー女」


ボソッと美琴に聞こえない程度の声で密かに悪態をつく。






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